蒼い月~さよならのサイン~
『凛…貴女は私が守るから!』
翠の声が頭の中で響いた
晶は頭を2、3度振った
「疲れているからだわ…」
それでも翠の声は止まない
『嫌ぁぁぁー!何故!…何故!凛なのよ!』
ふっと黒板に目をやると翠が立っていた
17才の頃の翠だった
『凛を…助けて…。』
翠は静かに涙を流した
その当時の記憶が晶の中に流れ込む
晶は苦しそうに頭を押さえた
『未来は変えられない…。凛の未来も民の未来も私が背負っている。』