蒼い月~さよならのサイン~


千年前





西の神巫の礼奈が事故で亡くなった



凛と翠は当時15才



二人とも神雁に勤めていた


翠は既に予知しており、礼奈に何度も伝えていた


礼奈はそれでも現場へと行くと言いはった




南西で崖崩れが起きると予知していた礼奈はすぐに現場へ飛んだ


そこは、ここ数日ずっと雨が降り続いていた


かなり地盤が緩んでいる




住民は急いで安全な地へ移動していた


しかし、住民の中で逃げ遅れた者が数名おり、すぐに助けようとした

一人、また一人…と
段々、礼奈の息があがっていく





最後の一人を救出する時に



とうとう崖崩れは起きた






ゴォォォォ







地鳴りが聞こえた


しかし二人で瞬間移動する力は礼奈には既になかった


土砂の波がこちらへ向かって来た


二人を飲み込みそうになった瞬間


礼奈は最後の力を振り絞り、民だけを瞬間移動させた




バシュッ




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