~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
「で、どうするというのだ」

 帝の竜が呟く。ほぼ同時に裂け目から這い出した巨大熊がその豪腕を振るい、帝の竜と常磐がいる場所へ向かって叩きつけようとした。

“ちょ、危な!!”

 二人は同時に後方跳びでそれをかわす。鋭い爪に砕かれたコンクリートの破片が辺りに飛び散った。

「このままでは我々もあの黒魔術師も危険だぞ」

 あごで藍奈をさしながら帝の竜は常磐に問う。常磐はいかにも困った表情で、

「まあ、打開策が無いわけやないんやけど」
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