~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
“帝、”

「うむ、今はそれが一番妥当だろう」

 うなずいて、帝の竜は前に飛び出した。
 常磐は一つ、小さくため息を吐いた。

「この術式ば、藍奈相手に使うなんて思いもせんやった」

 言って、目の前に立つ巨大な熊、その下で杖を振るう藍奈、その奥で憎々しい笑みを見せている天皇の竜、そして、それらに向かって炎を踊らす帝の竜を見て、

「結界ヲ展開(まずはステージの紹介) 範囲ハ符ノ中(舞台は役者がいる中心)」
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