~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
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 バキンという音と同時に、藍奈を包んでいた黒いオーラが式紙の青い光に包まれかき消されていく。

「なんだと……? 一体何をしたのだ、あの小僧?」

「陰陽道の完全結界か。あれほどの術式は並みの術師では発動すらできんだろうな」

 驚く天皇の竜に対して、帝の竜はまるで我が子を自慢する親のように笑んで見せた。

「小癪(こしゃく)な……」

「グラリン! こっちはおっけーや! 藍奈はわいが預かっとくけんそいつば倒してくれ!」


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