~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
 常人の眼では、ここまでの一瞬の出来事を目に取ることは不可能だったろう。
 どちらも人間技ではなかった。

「ひとツ、面白い話ヲしようカ」

 唐突にアドロが呟いた。思わず璃寛の手が止まる。
 しかしアドロはかまうことなく、勝手に話を続ける。

「今、ある魔法使イたちの間デ、面白イ計画が考えられてイる」

「計画……?」

「そウ」

 遠くで体を伏せながら尋ねるカーキーに、アドロは可笑しそうに笑いながら応える。

「楽園計画(プロジェクト・シャングリ・ラ)」
< 160 / 218 >

この作品をシェア

pagetop