~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
「ぐぬう……!」

 天皇の竜が唸りを上げる。
 麟紅は感触を確かめるように炎の剣を横に振って、構える。そんな麟紅の頭の中へ帝の竜が話しかける。

“好調だな”

「そうも言ってられねえけど」

 一見して麟紅が有利に見えるのは確かだが、しかし麟紅の炎の剣はこれまで五度天皇の竜を斬りにかかったが一度もダメージを負わせれていない。獄竜眼の炎はあくまで魔力で燃えているので、竜王術を使える天皇の竜にとってこれを防ぐことは容易である。

(俺の攻撃は当たんねえし、あんまり戦いが長引きゃあこっちが先に参っちまう)
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