~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
「……せ、ち……かせ……」

 その“声”が、徐々にはっきりとした声になっていく。

「やめないか……そんなことをすれば貴公はどうなるか……」

「力貸せって言ってんだろーがぁああアアアアあああアアアア!!!!!!!!」

 ビリビリ、と肌が反応したのを麟紅は感じた。ただの声に、だ。
 “声”を発した天皇の竜でさえ、驚きに呆然としていた。
 そして、しばらくすると脱力し、ため息をついた。

「まったく、人間とはわからんものだ」
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