~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
(ヤベぇ、足がふらつく……)

 いつ倒れてもおかしくない状況、麟紅は持ち前の精神力で何とか耐えて見せるが、こんな状態では歩くことで精一杯だ。とてもじゃないが、次に来る攻撃を避けることはできそうにない。
 そして、さらに追い討ちをかけるように、

「……?」

 ジュ、という音が聞こえた。ネロのほうも、顔を上に上げた。
 もう一度、ジュ、さらに、ジュ、ジュ、その回数はどんどん増えていく。
 そこでようやく気づいた。
 ネロは狂喜に満ちた顔で笑っていた。

「あ……雨……」
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