~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
 驚愕と激痛にネロは顔をゆがめる。

“界流眼か、文字通り、世界の流れを見る眼。その力は、力の流れを見ることができる”

 何も知らない麟紅の代わりに、帝の竜が解説をする。そして同時に思う。
 予知眼だけではなく、その右目には界流眼まで宿らせていたのか、と。
 帝の竜の言うとおり、界流眼は力の流れを見ることができる眼力である。それはつまり、魔力の流れも同じこと。
 落下のエネルギーで縦に伸びる“雨の力”とは別の、ネロの闇の翼という形の魔力を探すことは困難ではない。結果水蒸気で視界が悪い中、弓矢へと形を変えた炎でネロを貫くことができたのだ。
< 203 / 218 >

この作品をシェア

pagetop