~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
この世界には魔法が存在する。
誰にも知られることなく、しかしあり続けた。
「家が遠いのに」
魔法(ひじょうしき)は常に人のすぐ側にあり、決して交わることはない。
少年も、そんな非常識の中にいる人間の一人である。
「近くにバスすら通ってねえんだ。歩きで一時間もかかる身になってみろ」
真っ黒の髪の間から黄水晶(シトリンカラー)の三白眼を覗かせて、少年は呟いた。もともと低い声がそのテンションのせいでさらに重くなっている。
誰にも知られることなく、しかしあり続けた。
「家が遠いのに」
魔法(ひじょうしき)は常に人のすぐ側にあり、決して交わることはない。
少年も、そんな非常識の中にいる人間の一人である。
「近くにバスすら通ってねえんだ。歩きで一時間もかかる身になってみろ」
真っ黒の髪の間から黄水晶(シトリンカラー)の三白眼を覗かせて、少年は呟いた。もともと低い声がそのテンションのせいでさらに重くなっている。