~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
 しかし雨が関係しているのかどうかはわからないが、どうにも今日は客が少なかった。いないわけではない。一時間に二、三人来たぐらいだろうか。暇を持て余しながらバイト終了の時刻を待った。
 それで、現在時刻は十時ちょうど。
 まるでそのときを待っていたかのように店の戸が開き、銀髪の長身男が入ってきた。

「常磐……テメエ絶対狙ってるだろ」

「なんのことかいな。それよか聞いてえなグラリン」

「その呼び方やめるなら聞いてやらんこともない」

「なんかさっきビルの方から爆発音聞こえてきたんやけど」

「爆発音?」
< 73 / 218 >

この作品をシェア

pagetop