~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王
 *

「なんでテメエがここにいんだ?」

 ギッとネロをにらみつけて麟紅は言った。ネロは、大したことでもありません、と前置きし、

「勝手で申し訳ありませんが、立ち聞きさせてもらいましたよ」

「やっぱし狙いは竜王術か?」

 メガネの奥に光る目をぎらつかせて常磐が問う。
 ネロはあごに人差し指を当てて考え込む振りをする。

「ん~、まあ正直に話した方がよさそうですね」

 そしてまっすぐに、麟紅と常磐の顔を見つめる。

「あなた方の考えどおり、僕の狙いは御冠神楽さんの竜王術です」
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