甘々キャンディ





そう言うと丁度タイミング良く駅に着いた。




「ほらっ」

「やだぁ…」



涙が目に溜まり視界がぼやけてきた。



楽しいことってなんなの!?



無理やりに引きずられながら抵抗を続けた。



でも男の子の力にかなうはずもなく…嫌々電車を降りてしまった。




「泣いてんの?」



そう言ってあたしの顔を覗き込んできた。



「…ゃっ!」



一瞬緩んだ手を振り解いて、改札口まで全力で走った。




< 13 / 205 >

この作品をシェア

pagetop