スタートライン -Second☆Season- *甘い生活は、俺様社長と?*



「帰るぞ、桃」



「う…うん!!!」



あたしはいつもの遼平さんに戻ってくれたことが嬉しくて、笑顔で頷いた。


そんなあたしに遼平さんは続ける。



「明日、大学終わったら迎えに行く。

連れて行きたいところがあるから」



「…わ…分かった!!」



これって…久々のデートだよね??

あたしは一人で微笑みながら家路に着いた。





―――あたしはまだこの時、知らなかった。



遼平さんが何を考えて、元の遼平さんに戻っていたのか。


何を思ってあたしにキスをしてくれてたのか。


キスをねだった時やあたしの泣いた顔を見た時、遼平さんがどんな表情をしていたのか。




―――あまりにも、運命は儚かった。




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