スタートライン -Second☆Season- *甘い生活は、俺様社長と?*
だから、昨日の桃の態度がすぐに分かってしまった。
あのガキにキスされたことがよっぽど嫌だったんだなってことが。
桃のあの表情を思い出す度に、俺の胸が悲鳴をあげる。
「やっぱり、助ければよかったよな…」
独り言を呟きながら、俺は愛車のベンツを発進させた。
今は曲を聞く気分でもなく、無音の状態で走り続ける。
これから俺は、桃とデートをする。
なんとしても、俺は今からいつもの「俺」に戻らなければならない。
…でないと、桃が悲しむから。
「テンション上げるか」
また独り言を呟きながら、俺は桃の通っている短大へと車を走らせた。
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