スタートライン -Second☆Season- *甘い生活は、俺様社長と?*
「遼平ならそうすると思ったわ。
…自分を犠牲にしてでも、大切なものを守るって」
そう呟くと、美香は俺の腰に抱きついてきた。
さっきまで感じていた、桃の体温じゃない。
そう感じた俺は吐きそうになっていた。
「だから、必要以上に俺に近づくな。
身体の関係はあっても、俺は心まではお前には渡さねーから」
俺はそう言い捨てると、美香の腕を腰から離してこの場を去った。
これから俺には、桃の荷物の整理が待っている。
―――桃。
俺はお前を最後まで守りきることができなかったな。
本当にごめんな。
俺は桃を手放す―――
好きだから、
愛してるからこそ手放すんだ…。
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