スタートライン -Second☆Season- *甘い生活は、俺様社長と?*
幸也との言い合いの末、俺は無事に幸也の車を運転することが出来た。
幸也は助手席で頬を膨らましている。
…コイツ、何歳なんだよ。
二十五歳の高校教師じゃねーのかよ。
俺は呆れ顔で幸也を見ながら、久しぶりの佐々木家へと向かった。
「あら、いらっしゃい」
佐々木家に着くと、百合さんが優しい笑顔で俺を迎えてくれた。
幸也が言っていたように、百合さんは俺を恨んでいないようだった。
緊張が取れ、俺は深く深呼吸をする。
「じゃ、行くぞ遼平」
「ゆっくりしていってね、遼平君」
百合さんの言葉を耳に響かせながら、俺は幸也の部屋へと向かった。
幸也の部屋は…あの人の隣の部屋。
俺は胸を痛めながらもあの人の部屋の前を通り過ぎていった。
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