スタートライン -Second☆Season- *甘い生活は、俺様社長と?*
「はっきり言うわ。
桃と別れてからのお前、かっこ悪い」
…分かってる、そのくらいは。
幸也は立ち上がると、俺の顔をじっと見た。
「なんで浜野の出した条件で、自分の楽な方を選ぶんだよ」
「…は?」
「お前は桃のこと、愛してたんだろ?
だったら、どんなに辛くても苦しくても、お前は桃を守り抜くべきじゃなかったのか?」
いつもの幸也ではないような表情の険しさ。
それは、俺に正直にぶつかってきているんだということを表していた。
「…俺だって桃を守りかった。
だけど、俺は―――」
「弱音吐くんじゃねぇっ…!!」
幸也の怒鳴り声が部屋中に響いた。
俺はただ驚くことしか出来なかった。
…こんな幸也、久しぶりだ。
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