スタートライン -Second☆Season- *甘い生活は、俺様社長と?*

♀桃side♀




正直、遼平さんがあたしの為を思って別れていたとは思わなかった。


その女の人からあたしを守っていてくれてたなんて。




でも…嬉しくもあった。



遼平さんがあたしのことを、まだ愛してると言ってくれたから。


まさか…まだ遼平さんがあたしのことを好きだなんて思わなかった。




そんな幸せに浸っていたあたし。





「…これ…菅谷家に伝わる、あの絵本だよね?」



「ああ。

桃と別れたあの日、俺が勝手に桃の荷物を整理してたんだけどな…。


俺ん家にこの絵本があったんだ。

だから…俺がコッソリ取っておいたんだ」




ごめんな、と優しい声で謝る遼平さん。


あたしは絵本を抱きしめた。




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