スタートライン -Second☆Season- *甘い生活は、俺様社長と?*
時が止まったように静まり返った。
遼平さんはひかる君を睨み付けて
「誰が渡すか、バカヤロー」
あたしの肩を抱いて、胸板に引き寄せてきた。
それだけで心臓が忙しくなる。
「絶対に奪うんで」
そう言い残して、ひかる君は部屋を出て行った。
―――シーン…
部屋中に沈黙が訪れる中、
「どこにも行くなよ、桃…」
そんな弱々しい遼平さんの声が聞こえてきた気がした。
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