イケメン先輩の恋愛事情
それから、自己紹介をしたり、先輩たちの名前も少しずつわかってきた。
さっきお酒をくれたのは、レミさん。
おっとりしてそうに見えるが、よくしゃべる。
ここに来て、真っ先に大輔さんに文句を言い、私たちと準備を変わったのは、こずえさん。
見た目も、話す口調も頼りになる姉御的存在だ。
それから、缶が空くと次から次へと新しいお酒が渡される。
もう3缶は開けたかなという時には、すっかりこの場所に馴染んでしまい、愛美は別の場所で盛り上がり、私はレミさんと話していた。
「そう言えば、まだ後から人って来るんですか?」
「ん~。サークルのメンバーはこれだけじゃないからねぇ。遅れてくる人もいるんじゃないかな。全員に大輔が連絡してるはずだし」
開始から1時間はたつだろうか。
まだあとから来た人は見当たらない。
「それにさ、この場所、新入生じゃくるの無理でしょ?大輔が作った地図、入口までしか書いてないし。知らなきゃここまで来れないよね。そういうとこ大輔抜けてるんだよね。」
「そうですよね。こんな奥の方でやってるなんて思わないですよね。」
たぶん、新入生は私と愛美の2人だけなのだろう。
レミさんの言葉からそう察した。