イケメン先輩の恋愛事情
恐らくここはここにいる誰かの家なのだろう。
ベッドを使っている咲夜さんの家である可能性が一番高そうだが。
昨晩のことはまだわからないけれど、今の状態がわかったことで、再び激しい頭痛に襲われた。
・・・完全に二日酔いだ。
まだみんな寝ていることだしもう一眠りしようと思い、ベッドに顔をもぐらせた。
聞こえてくるのは、時計の秒針と咲夜さんの静かな寝息。
横になり目を閉じていると、頭痛が少し楽になるような気がする。
だけど・・・
咲夜さんの隣、しかも同じベッドで寝ているとわかった今、簡単には眠りにつくことができない。
起きているより、目を閉じているほうが楽だし、誰かが起きる気配がするまでこのままでいよう。
なかなか、こんなイケメンの隣で眠れることもないだろうし。
そう決めた時、隣の咲夜さんが寝返りを打ったのか隣で動いたのがわかった。
・・・起こしちゃったかな。
ただ寝返り打っただけかもしれないしと、私は寝たふりを続けた。
咲夜さんの動く気配がなくなり、起こしたわけじゃなかったなと安堵したとき・・・
私の唇を柔らかいものが支配した。