イケメン先輩の恋愛事情
夢中な愛美にあわせるように私も鏡を広げる。
…浮かない顔してるなぁ…
いくら可愛く化粧したって。
どんなに綺麗に巻き髪が決まっても。
どこか愛美とは違う気がしてならない。
そんな自分を見つめながらはぁとため息をつく。
それを見ていたのかはわからないが、ちょうど同じタイミングで愛美は、
「そろそろ学校出るかぁ」
と鏡をしまいはじめた。
うん。と慌てて私も鏡をしまい席を立つ。
どこの店に行くか愛美は決めていたみたいだったので、愛美の足取りにあわせて歩く。
何故か途切れ途切れになってしまう会話。
それは私がどこか上の空だからだよね。
それでもなんとか話が盛り上がるようにといろんな話をしてくる愛美。
ごめんね。愛美。気を使わせちゃって。