イケメン先輩の恋愛事情


ギラギラとした太陽が容赦なく地面を照らす。


「やっぱり外は暑いや」


図書館との気温のギャップに耐えながらも咲夜さんについていく。


「ここでいい?」



ちょうど日陰になっていたベンチを指差し、私の顔を覗き込んだ。


「は・・・はい」



咲夜さんと2人だけでこうやってお話するのって初めてだからどう振舞っていいのかわからない。


先に腰掛けた咲夜さんの隣に少し間を開けて腰掛けた。



「あ・・・さっきのジュースいただきますね」


急いでバックから取り出すと、缶のまわりは水滴がびっしりとついていた。


「ここまで暑いともうぬるくなってるかもだけど」


笑顔でどうぞと言われ、プシュっと開けると勢いよく一口を流し込んだ。



炭酸のきいた甘酸っぱいレモンスカッシュ。



これからきっと、これを飲むたびに今日のことを思い出すのだろう。




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