あなたのモノ




そう言うと、
いつもの優しい笑顔に戻る。



「じゃあ、行ってくるな。
…あ、今日はカレーがいいな」


「わかった、作るね」


嬉しそうに微笑んで、
湊は部屋を後にした。





「ばいばい…」

小さな声で言った
別れのあいさつに
湊は当然気付かなかった。



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