あなたのモノ
「お前さ…怖いくせに簡単に男に
ああいうこと言うんじゃねぇよ。
俺は元々やるつもり
なかったからいいけどな、
普通だったら
無理矢理やられてるからな。
今度から気をつけろ」
怒った表情で静かに
言い聞かせるように彼は言った。
「…うん」
なんだか不思議な人。
部屋に連れてきて、
手を出すどころか叱った。
でもその叱り方は
怒鳴るようなものではなくて、
確かに怒ってはいたけれど
静かに、そしてどこか優しかったんだ。