あなたのモノ



「…出てって……出てってよ!
あんたが来たせいでっ…
早くっ出てってよ!!!!!」

「………わかったわよ。
そんなに言うなら
出ていってあげる」

意外とあっさり出て行くと言った
彼女に少し驚いた。



「ゆ、裕子っ!!!!」

玄関に向かって歩き出した
彼女を見て、
父は慌てて呼び止める。



「さようなら」

ニコリと笑って、再び玄関へ
歩いて行き、出ていった。



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