あなたのモノ



「なあ」


どこからか声がしている。



「なあ、君に
話しかけてんだけど」



さっきから誰に
話しかけてんだろ…


たぶんおじさんが女の子に
声をかけてるんだろうと
思ったけど気になって
顔をあげてみる。




そこにあったのは予想外の光景。




「私?」


「そうだよ」



スーツを着た男の人。

しかも想像していた
おじさんではなく、
正反対のような若い人だった。




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