あなたのモノ



「起こしてくれれば
良かったのに」

そう言いながら、イスに座る。



「だって、疲れてたんでしょ?
あんな気持ち良さそうに寝てる人
起こせないよ」


かなり…
気持ち良さそうだったもん。



「はい、どうぞ」

湊の前にカレーを置く。


好きだと言っていたけれど、
私が作ったカレーが
口に合うか少し不安。



「「いただきます」」


お互いカレーを口に運ぶ。

反応が気になって、
チラッと湊に目をやる。



「…すげぇ…うまい…」

少しボーッとしたような表情。


本当に美味しかったのかな?

湊の表情に不安になる。




< 79 / 113 >

この作品をシェア

pagetop