あなたのモノ
「起こしてくれれば
良かったのに」
そう言いながら、イスに座る。
「だって、疲れてたんでしょ?
あんな気持ち良さそうに寝てる人
起こせないよ」
かなり…
気持ち良さそうだったもん。
「はい、どうぞ」
湊の前にカレーを置く。
好きだと言っていたけれど、
私が作ったカレーが
口に合うか少し不安。
「「いただきます」」
お互いカレーを口に運ぶ。
反応が気になって、
チラッと湊に目をやる。
「…すげぇ…うまい…」
少しボーッとしたような表情。
本当に美味しかったのかな?
湊の表情に不安になる。