CoA-コア
渋い声が中から聞こえた。
プシューと自動に真横に開いた。
中に入ると青色の軍服を着たおじさんが座っていた。
その人物がナナをじっと見た。
「おじさん……だぁれ?」
心に傷を負ったせいか感情がまるでない。
「私か?私はキミの保護者だよ。」
青色の軍服を着た男はナナに微笑んだ。
「ほ…ご……しゃ?」
「そうだよ。今日からここで生活して貰うよ。」
「もうゴミをあさらなくていいの?」
無表情の顔から自然に目を輝かせていた。
「ふふ…その代わり、君にはおつかいをしてもらおう。」
「おつかい?どんなおつかい?」
「簡単だよ。」

『町の人間を殺すことだ。』

ナナが軍に入れたのには理由がある。
それは、彼女には魔力という不思議な力を持っているからだ。
それから4年後の10歳の時。

都市名【エリュー】
50日戦争勃発

ナナはエリュー都市の中心部スレイム町にいた。
軍に洗脳されたナナは殺人兵器として育てられていた。
初日から戦争に参加し、たくさんの血をあびた。
他の都市を完全に支配し、あとはエリュー都市だけだった。
戦争で町には人がいなくなった。
都市エリューは戦場化、無人化していた。
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