サクラ、咲く
「俺は…」



いきなり喋ったのでびっくりした。



「俺は、…こんな言い方、きついけど…あんたより、大介を知ってる。あんたより、大介の想ってることがわかる…。あんたより……っ…!」



この人は、本当に大介さんを愛してたんだ…。



私の前で怒った。



これ以上、何か言っても、この人は自分の意思を曲げないだろう。



「…わかった……。いいよ。」



「え………」



「ただし…お父様がいいって言うか…。」



佐久間さんは百姓だ。



特別に戦闘の訓練を受けてるわけでもないし、身分は身分だから…。



「俺…説得します!!…いいですか?」



「…うん。過酷かもしれないけど……。あと、私のことは夕って呼んで。それと、敬語を使わないで。」



佐久間さんは、びっくりしたように「え…」と言った。



「いいんですか?」
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