サクラ、咲く
きっと、お父様の前では無理と言いたいんだろう。



そんな事、気にしなくてもいいのに~…。



「…うむ。よし。秀平君。」



秀平がバッと顔を上げた。



「君の根性を試してみよう。」



「根性ですか…?」



お父様は「む」と言って頷いた。



「秀平君には滝に当たってもらう。…どれだけ居られるか」



「えっ…お父様…!今は冬で寒いんですよ!?体にも危な…「やります。」



秀平は私を押しのけて、返事をした。



「そうか。じゃあ、早速やろう。」



「お父様…!!」



「夕、心配ならお前も見てなさい。」



「はい……」



なんで、こんな真冬にそんなことしなきゃならないんだろう。
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