サクラ、咲く
百姓が私に何の用だろう。



私は幕府軍の娘だから、上の方の地位。



百姓は1番下の地位だから、滅多に顔を合わせない。



「いいよ。呼んで。」



「はっ、かしこまりました」



新平がバタバタと廊下を走っていく。



百姓……。



私とは程遠い存在。



百姓と喋ったなんてお父様に言ったら、びっくりするだろう。



ーガラララッ



「姫!連れてきました。」



新平の後ろに居たのは、



背が高くて、少し茶色の髪で、目がきらきらしていて、雰囲気が冷たい感じの人だった。



とても百姓には見えない。








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