サクラ、咲く
「…姫?」



新平が心配そうに私の顔を覗き込む。



「あ、ごめん!どうぞ、座って。新平、ありがとう。もういいよ」



新平が部屋を出ていった。



部屋に2人っきり。



「………」



「………」



…何か喋らないのかな。



「あの・・・用件は何ですか?」



「ん?あ、すいません」



ボーっとしていたのか。



抜けてる人だな~…。



「突然で悪いんスけど」



「はい」



「俺を、あなたを…夕さんを守る侍に雇ってくれないですか。」

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