大嫌いって言わないで
しばらく、重い沈黙が俺たちを包んでいた








――キーン コーン カーン コーン







予鈴が鳴り響いた







「あ…」



ほっとしたような、無理しているような笑顔を浮かべながら、桜庭が呟いた



「もう、戻らなきゃ…だね?」






桜庭が来た道を戻って行く




俺に背を向けながら…











このまま戻って…本当にいいのか…?

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