幸せな夢。

「思ったんだけど、曖羅、このキャラ知ってるの？」
「あ、このキャラ？　サイトでみた、あのキャラだよ」
「せやけど、キャラソンとか今日歌うんか？」
「まぁ、ね」
「俺も見たい！」
「拓はこないで！　絶対、失敗しちゃうから！」
「なんや、照れ屋っちゅうもんか？」
「ち、違うわよ！」
「…ホンマ、お前素直やないなぁ」
「悪かったわね！」
「ツンデレ最強や、せやから曖羅に惚れたんや」
「もう！　ツンデレって何よ！」
「素直やない奴を示すんやで」
「私、別に素直じゃない訳じゃないんだからね！」
「せやけど、赤くなりすぎや」



何よ、ツンデレって。
私がそんなツンデレな訳ないでしょ？
何言ってんの、拓ったら。
照れ屋で悪かったわね。
でも、素直じゃない訳じゃないんだってわかってるの？



「拓の馬鹿！」
「なんや、いきなり」


もう、何でこんなに赤くならないといけないの！　
ただでさえ、この格好恥ずかしいのに。
その上、なんで照れないといけないの？　
ホント、ありえない！



「もう、曖羅ったら顔に出すくらいなら素直に言えばいいのにぃ♪まぁ、そこが可愛いんだけどねっ♪」
「か、可愛い言わないで！　怒るよっ！」
「ツンデレきたー♪　曖羅、萌え❤」
「拓、オタクキモいっ」



ねぇ、拓？　
拓がホストになっても、二人の時間はこのままだよね？　
変わったりしないよね？
大丈夫だよね？　
拓、ずっと一緒に居たいよ。



「曖羅ちゃん、萌え❤」
「だから、萌え言うな！」
「いいだろ、俺の彼女なんだしっ♪　許せ！」
「は？　私が許すと思ってんの？　新人ホストにもなってない癖に」
「新人ホストになる前に、曖羅専属ホストになってっけどな」
「専属？　何それ？　私があんたなんか専属にするともってんの？」
「って、お前なんで喧嘩腰になってんだよ、落ち着け」
「…拓が怒らせるからでしょ？」
「はいっ？　怒らせた覚えないですけど」