秘密の味
ケドお兄ちゃんにはかなわない


「ありさ言ったよね?」

「何を?」


「偽物ってさ。偽物いらないんだよね…できれば…」


寄り掛かっていた肩を戻し階段の手摺りに手を置いた


私は逃げない


「できれば本物がほしい」


「本物って…?」


本物

それは私
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