君のすべてを。



「川原ってさ、最近モテだしたん知ってたあ?」


椎歌が、つぶやく。


「あー、そーそー。でもいっつも告白断るんやろ?」



...?


川原がモテてるのは知ってたし
告白されてるのも知ってた。

でも、川原は
告白されたのに断るような奴じゃない。



何でかって?

川原は、超タラシやから。




中学になってからの事は
聞かんけど....。

告白を断るとか、川原らしく
ないよなあ


とか思ったりして




「てか、何で断るん?」

私が聞くと、奇咲が考えた後
川原の方を向いた


「川原ぁ」


奇咲が、呼ぶと川原は
何気なく嬉しそうにこっちに来た。



「でた、女好き」

私の言葉に、川原は
こっちを少し睨み、すぐに奇咲の
方を気にした。



「何ぃ?どーしたん?」

川原は、髪の毛をいぢりながら
奇咲を見ている。


かっこいいとか思ってるんか
知らんけど。


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