からくり姫と戦士 ブレイクムーンワールド01
「皇女様…私をアールとお呼び下さい
少し感ずかれていると思いますが、私はあなたの味方です。」
客人は、 いや アールと名のるその若き女性は
ハッシュアンをそばに引き寄せて
まるで優しく赤ん坊をあやすかのようにスキンシップを図った。
ハッシュアンとアールにずっと付き添っていた機械人のビーグは
ハッシュアンの就寝時間だと、優しくアールに告げた
ちかくのベランダでは別のグループが春の宴を楽しんでいるらしく
遠くながら軽やかな音楽と歓喜とがデッキの開かれた窓から聞こえてくる
「ねえビーグっ もう少しアールと話がしたい」
「いいでしょう」
少しの沈黙を置いて機械人は電子音の割りに暖かみのある音声で応えた」
「いま、世界は大きく揺れています
この国は今とても平和です。
それも奇跡のような均衡から成り立っているに過ぎません。
もうじき、この国も世界の大きな波の戦争の風に飲み込まれるでしょう」
「ねえアールっ
アールは物知りみたいだ
あたしに教えてくれないか世界のことを
もっともっと
よしんばアールの希望に添えるかもしれないが」
「皇女様はものすごく聡明な方と判断しました
いいでしょう私の知っている世界の話をお教えしましょう」
「是非そうしておくれ」
ハッシュアンは希望にはちきれんばかりの上ずった声を挙げた。
少し感ずかれていると思いますが、私はあなたの味方です。」
客人は、 いや アールと名のるその若き女性は
ハッシュアンをそばに引き寄せて
まるで優しく赤ん坊をあやすかのようにスキンシップを図った。
ハッシュアンとアールにずっと付き添っていた機械人のビーグは
ハッシュアンの就寝時間だと、優しくアールに告げた
ちかくのベランダでは別のグループが春の宴を楽しんでいるらしく
遠くながら軽やかな音楽と歓喜とがデッキの開かれた窓から聞こえてくる
「ねえビーグっ もう少しアールと話がしたい」
「いいでしょう」
少しの沈黙を置いて機械人は電子音の割りに暖かみのある音声で応えた」
「いま、世界は大きく揺れています
この国は今とても平和です。
それも奇跡のような均衡から成り立っているに過ぎません。
もうじき、この国も世界の大きな波の戦争の風に飲み込まれるでしょう」
「ねえアールっ
アールは物知りみたいだ
あたしに教えてくれないか世界のことを
もっともっと
よしんばアールの希望に添えるかもしれないが」
「皇女様はものすごく聡明な方と判断しました
いいでしょう私の知っている世界の話をお教えしましょう」
「是非そうしておくれ」
ハッシュアンは希望にはちきれんばかりの上ずった声を挙げた。