私は小さな巨人に恋をした――
休み時間………
ぽん
後ろからなにかで叩かれた。
ビックリして振り向くと………高広。
「余計なことすんな」
「は?何?」
恐い顔。
「お前、俺に答見せたろ。俺、ズルしちゃったじゃん」
勝負は正々堂々。勝負玉はストレート。
これが口癖の高広らしい正論。
可哀相だけど、放っておけばよかった?
私余計なことだった………?
私の浮かない表情に気付いたのか、頭下げて覗き込んでくる。
「弥生?お~い」
「ごめんねっ、余計な事して。もうしないからっ」
「…………」
自分でもびっくりするくらい、つっけんどんな言い方……でも、言った手前下げた視線を高広に向けれない。
自分の机。
端っこには、高広にいたずらで彫られた【たか☆やよい】の相合い傘―――