私は小さな巨人に恋をした――







あの八重歯を光らせた、ハニカミ笑い。













うっわ、めっちゃ可愛い~……










そして、手にしていたのは英語の教科書。










「さっきの問題、解るように教えて?答えだけ知ってるの、しゃくだからさ」













そう言って、照れたように頭の後ろで手を組む高広に……………











思わず飛びつきたくなった。











だって、凄い可愛いんだもん。


それにちゃんと勉強する気持ち………












もちろん、そんなこと出来はしない。












その気持ちを胸の中に押し込める代わりに私の口から出た、可愛いげない台詞。













「別にいいけど……ちゃんと理解してよ?」












ああっ、なんでもっと可愛く言えないのか……………









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