私は小さな巨人に恋をした――
Level‐Ⅳ
〇〇
「はい」
「何?これ」
時間は20時過ぎ。
バタンと玄関が開く音が聞こえて、そ~っと一階の様子を伺う。
「ちゃ~す……おばちゃん、弥生どこ?」
「あら、タカちゃんいらっしゃい♪珍しいね~、部活は?」
「早く切り上げた。弥生に勉強教えて貰うから」
「あらあら。明日は……雪でも降るかしら♪あの子、部屋に居たわよ」
「さんきゅ~☆」
階下から聞こえてくる声に、ドキドキしながら知らん顔を装う。
いかん、顔がにやける………