私は小さな巨人に恋をした――
「も…もぅ帰りなさいよ。お子ちゃまは早く寝なさい」
あ~……超可愛いげないよぉ(泣)なんでこんな事しか言えないんだろう。
もっと可愛い事、言えてたら少しくらい意識してくれるかもしれないのに………
コイツ……私の気持ちになんか、微塵も気付いてないだろう。
彼女作るより、男友達と馬鹿やってる方が楽しくて、サッカー命の高広。
自分がモテてることにも気付いてない…………
周りの娘達が、高広を絶賛する。
好きだって堂々とアタックする。
誰が落とせるかって張り合って、呼び出して告る。
それらを見る度、私は胸が張り裂けそうになる。
私も好きなの……その一言が、幼なじみの足枷が邪魔で言い出せない。
タカが女の子に興味ないの、知ってるから。
私を意識してないのも知ってるから。
だからいつまでも「幼なじみ」枠からは外れられない――――