私は小さな巨人に恋をした――
一週間後。
体育の授業。
この日はたまたま男子と女子に別れていた。
外は木枯らし吹くなか、男子は体育館でバスケ、女子は教室で自習。
「よかったね~、うちらあったかいとこで」
「ね~、しかも自習なんてラッキー☆男子寒いの可哀相だね」
友達二人と自習そっちのけで他愛ない会話に花を咲かせていた私。
「もうすぐ受験だね~、栄子は女子校うけるんだよね」
「そ。まっちゃんは?」
「あたしは頭悪いし、入れるとこ限られてるから行けるとこ!弥生は?」
「私?A高校」
「あんた頭いいもんね~。あそこ共学でしょ?将来有望なのがゴロゴロいるんだから、早く彼氏見つけて男紹介してよ~」
「え~?」
仲良しのこの二人とも、春になればバラバラ。この友情は高校に入ってからも続くと信じてるけど……………
「高広は結局どこ受けるんだろうね……弥生聞いてないの?」
「…な~んにも!」
そう。アイツはどうするんだろ。