私は小さな巨人に恋をした――
受けたいって言ってる高校、結局知らない。
おばさんに聞いても「口止めされてるのよ~、ごめんね♪」って教えて貰えないし………
このまま別々の高校進んで、タカは可愛い彼女できちゃって、私なんか話すことも出来なくなっちゃったりして…………
やだやだ、そんなの。
誰よりず~っと前から好きだったのに、私じゃない誰かのものになるなんて堪えられないよ!
「う~……」
「弥生?どうかした?」
頭を抱えてる私を不思議そうに覗き込む友人達………その時だった。
……バタバタバタ!
ガラッ!
「おい!担任は!?」
血相変えたクラスの男子が飛び込んできた。
し~んとなる教室。
「今、席外しててうちら自習なんだけど………どうしたの?」
ワタシらの問い掛けに、せわしなく教室から出て行きながら騒ぐ。
「試合中接触して倒れた!意識なくて………血ぃ出てるし!」
教室中がざわめく。
「うそっ、誰!?」