私は小さな巨人に恋をした――
「お前ら幼なじみらしいからな、まぁ心配するのもわからなくはないが……」
ふうっと頭上から聞こえるため息とともに、引き起こされる。
そして
次の先生の言葉に、私は耳を疑った。
「弥生からも言ってやってくれ?A高校受験するなんて無謀過ぎるって。あいつの成績じゃ90%無理だって………」
「…A高?タカが?」
「なんだ知ってたんじゃ無いのか?」
「知らなかった……そんなの、知らなかったもん」
何を考えていいかわからずに、フラフラと保健室のドアを開ける。
後ろからは「親御さん来るまで付いててやってくれな」って先生の声。
ぱたん……
後ろ手でドアを閉めると、そっとベッドに近づいてゆっくりカーテンをめくった。
「……タカちゃん?」
「…………」
眠っている。
微かに聞こえる寝息とともに、深くゆっくりと胸の辺りが規則的に動いてる………。