私は小さな巨人に恋をした――











よかった、無事で………











隣にあった丸椅子に腰掛ける。









そっとベッドに肘を付いて、息がかかるくらい間近で高広の寝顔を眺めてみる。











寝顔見るのは何年ぶりだろう………










昔よりずっとシャープになった輪郭、高い鼻。
睫毛も長いんだ………

すっかり男らしいタカの顔。











「ねぇタカちゃん?………」












そんなタカの寝顔に問い掛けてみる。











「いつになったら私のこと、ちゃんと女の子として見てくれる?」










切ない胸の内。
ずっと溜め込んできたものを、何故だか言わずにはいられない………







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