私は小さな巨人に恋をした――
ぎゅっ
強く、そして少し乱暴に抱きしめられる。
胸に抱かれるというよりも、それは抱き着かれるに近かったけれど………
耳元に触れるタカの唇―――
「なんか……勘違いしてね?」
さっきと同じタカの低い声に、身体がビクッと反応した。
えっ、何が?
「泣かせてごめん…て意味だったんだけど」
「……えっ?」
頭がタカの言葉を理解するのに、暫くかかった。
それでも
私の身体は感じていた。
ジャージから香る、おばさんお気に入りの柔軟剤の匂いに混じって感じる汗の匂い。
昔から知ってる、タカちゃんの匂い―――――