ぶるーすかいぶるー
ホームからの帰路、僕らは笑っていた。

もしかしたらガリは気持ちを伝えられなかった今日のことをいつの日か後悔するかもしれない。

だけど僕は彼が電車に向かって叫ぶ姿がかっこよく思えたんだ。

チャリをこぎながら僕らは笑った。

大きな声で。

一生懸命に笑った。

気付いてた。

ガリの頬には涙が伝っていること。

でも僕らは気付かないフリして笑った。

それがいいことなのかよくないことなのかどうだっていい。

今、そうするのが正しいって思ったからそうした。

将来後悔したって、今、正しいと思ったら走る。

必死に今を生きる僕ら。

こんな仲間だから僕は、こいつらだけには嘘をつかないって決めたんだ。
< 14 / 19 >

この作品をシェア

pagetop